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Home / ファンタジー / 人生の続きは異世界で~交換スキルの代償は金銭NG!?~ / 第127話 決着の時

第127話 決着の時

Author: 黒蓬
2025-06-26 06:00:52

その後しばらくは膠着状態が続いた。コクテンシンはハクシンさんの刀が危険だと本能で察したらしく、ブレスでけん制して距離を取りながら戦っている。

他のメンバーも隙を狙って攻撃を仕掛けてはいるのだが、その殆どは躱され、当たったものも大したダメージは与えられず、逆に迂闊に攻撃して隙を見せてしまった者は反撃を受けて戦線離脱者も発生していた。

戦闘が長引くほどに人間側は疲労や魔力消費により、段々と不利に傾いて来ていた。コクテンシンも何度か攻撃は受けていたがその動きに陰りは見えない。

そして時間が経つほど先ほど保留にした俺の疑問がまた大きくなっていた。

(あれ以降俺は全く狙われていない・・・それに俺と同じように隙を見せた他の人はしっかり反撃されて何かしらダメージを受けている。何が違うんだ?)

あの時俺は叩きつけられた衝撃で抵抗もできなかった。

攻撃する隙は十分あったはず。だがアイツは俺には何もせずに飛び退いた。

気になって再度身体を確認していると腰に下げた袋に気が付く。

(この首飾り、そういえばあの老婆は俺達に必要になるって言っていたな。俺を選んだのも偶々って話だった。)

もしかしたら、何か関係があるのかもしれないと考えた俺は、魔銃をいつでも撃てるようにしつつも構えはせずにタイミングを見計った。

そしてコクテンシンが他の人達から距離を取ったタイミングで全速力でコクテンシンに向かって駆け出した。

コクテンシンはすぐさまこちらに気づくと、俺から離れるように飛び退った。

(やっぱりだ。明らかに俺のことを避けている。恐らくこの首飾りに何かあるんだ。けど、俺じゃあいつの速さには追い付けない。。)

現に今も近づこうとする度に距離を離されている。

とすれば、賭けにはなるが追いつける人に試して貰うしかない。

そう考え、急いでハクシンさんの方に向かう。幸いにも先ほどの俺とコクテンシンの追いかけっこに、周囲も不審な目を向けて足を止めていた。

ハクシンさんは急に自分の方に向かってきた俺に疑問を投げかけてきた。

「お前、アイツに何したんだ?妙に避けられてた様だが」

俺は首飾りの入った袋を外

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